2010-05-28
利用目的に応じて、「査定」と「鑑定」を使い分けましょう。
そのご相談「不動産査定」でしょうか?「不動産鑑定」でしょうか?
不動産の価格を知りたくなった!
さて、どのくらいの信頼性、客観性が必要ですか?
住宅販売会社のチラシを見た。また売地、売家の看板をみた。
「幾らくらいだろう?」と思ったとき。
この場合なら不動産鑑定士でなくても構いません。
これは「不動産査定」といわれ不動産会社が無料で行ってくれるケースもあります。
家賃、地代の値上げに応じなかったが、調停で話し合うことになったとき。
相続不動産の価値を知り、遺産分割協議の資料としたいとき。
この場合は不動産鑑定士の出番です。
これは国家資格を持つ不動産鑑定士だけしか業務を行えません。
不動産鑑定は不動産鑑定評価基準に基づいて鑑定を行うため、不動産査定よりも信頼性が高く、裁判などでの立証資料としても活用できます。
そのため価格が算出される根拠や理由も明確に説明されており、資料内容も不動産査定と比べると充実したものとなっています。
不動産査定よりも納期に時間がかかり、料金が高いのもこのためです。
不動産の鑑定と査定は、似ているようで別物です。
「不動産査定」は、立証資料としては利用できず、単にこの物件は幾らだという相場を算出します。
基本的に形式は自由で、信頼性はさほど高くありませんが、鑑定に比べると料金は安いので、物件の参考価格を知りたい場合などには有効です。
売買仲介業者、賃貸仲介業者、管理業者、建売業者、デベロッパー、ハウスメーカーなど無料で相談にのってくれるところもあります。
当然不動産鑑定士もお力になります。
利用目的に応じて、「査定」と「鑑定」を使い分けましょう。
- 売買の参考価格を知りたい、第三者に掲示しない場合 → 不動産査定
- 利用目的に関係なく、対象物件の正確な評価を知りたい場合 → 不動産鑑定
- 裁判所や税務署など公的機関に提出する場合 → 不動産鑑定
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